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地域、地区又は区域、街区の違いを説明します。

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宅建試験を始めた頃、戸惑ったのは「地域」「地区」「区域」「街区」など似たような言葉が多く使われているということでした。

そして今でも書類を作成するときに河川保全地域だっけ?河川保全区域だっけ?などと悩んでしまいます。ではこの用語たちはどのように使い分けられているんでしょうか?

都市計画法での規定

都市計画法では、第4条(定義)において、地域地区の箇所(第3項)にこれらの用語が出てきます。

都市計画法第4条(定義)

第3項
この法律において「地域地区」とは、第八条第一項各号に掲げる地域、地区又は街区をいう。

地域地区とは都市計画第8条に規定された21種類です。都市計画区域内の土地をどのような用途に利用するべきか、どの程度利用すべきかなどを定めたものです。地域地区については下の記事で詳しく書いていますので参考にどうぞ。

参考:都市計画法の地域地区には何がある?

この条文の中では、地域、地区、街区が並列に書かれていますが、それぞれの違いについては触れていません。というか都市計画法の中で違いを説明してくれている条文はありません。

ではその3つはどのように違うんでしょうか?

地域、地区、区域、街区の違い

法律における「地域」とは?

地域とは、土地の区域の意味であって、ある一定の区域を限りとする一定範囲の土地をいいます。「地区」という用語とおおむね同意義に用いられることが多いですが、「地区」よりは、限界を設けられたという意味が薄い点に相違があります。

また、建築基準法や自然環境保全法等では、特定の行政上の目的に基づいて、一定の範囲内の土地を指定して、建築の制限、建物の貸付け又は譲渡の制限、土地の形質の変更の制限等を行うこととし、これを〇〇地域と呼んでいます。

具体的な例としては、「商業地域」「工業地域」「原生自然環境保全地域」などです。

法律における「地区」とは?

地区とは、土地の区域ということであり、ある一定の区画によって限界を設けられた範囲内の一帯の土地を意味します。

自然環境保全法では、「地域」と「地区」を使い分けており、相当広い土地的な広がりを有するものを「地域」、その中でさらに限定したものを「地区」としています。

下の地図は翁倉山の自然環境保全地域ですが、その中に特別地区があります。地域が地区よりも広くなっていることが分かると思います。

もっとも、この広さの概念による区別も法律によっては厳密に区別されておらず、土地の範囲いう意味で同意義で使われていることがほとんどです。

法律における「区域」とは?

区域とは、一般に区画された土地及び水面の広がりを意味します。これらの区画がどのような視野から区分されるかは法律によって様々です。例えば、道路法の「道路の区域」や河川法の「河川区域」は公物の地域的限界という視点から区域を分断します。

都市計画法でいえば、都市計画区域、市街化区域、市街化調整区域などの用語で「区域」が使われています。

法律における「街区」とは?

街区は市街地を構成する単位で、日常的には、街路に囲まれた一区画をいいます。住居表示に関する法律では街区が次のように定義されています。

住居表示に関する法律 第二条(住居表示の原則)

市町村内の町又は字の名称並びに当該町又は字の区域を道路、鉄道若しくは軌道の線路その他の恒久的な施設又は河川、水路等によつて区画した場合におけるその区画された地域

道路だけではなく、鉄道や河川などの恒久的な施設により分断された一つのまとまりを街区といいます。

まとめ

街区は定義がしっかりしているので分かりやすいと思います。反面、「地域」と「地区」は広さの概念によって異なるものの、同意義で使われている場合も多く、ほとんど違いは無いと言っていいんじゃないでしょうか。区域も同じですね。

法律用語なので、もう少し厳密に使い分けられていると思っていたんですが、意外と曖昧なものなんですね。

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