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賃貸物件の写真をきれいに撮るためのカメラ・レンズと撮り方

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少し前の調査になりますが、リクルート住まいカンパニーの調査「2015年度 賃貸契約者に見る部屋探しの実態調査(首都圏版)」で、面白い調査結果がありました。

部屋探しの際に内見した物件数が年々減少しているということです。それどころか、内見せずに部屋を契約している人はここ3年増加傾向にあります。

  • 2015年|10.2%
  • 2014年|  9.1%
  • 2013年|  6.1%

この傾向は 特に学生に多いです。社会人、2人暮らし、ファミリーになるに連れ、見学をせずに契約をする人の割合は減っていきます。

もちろん内見しなかったからといって、何も部屋の中を確認しなかったわけではありません。ホームページの物件紹介ページで室内の写真や設備を確認して契約をしたんでしょう。

となると、不動産業者にとって物件紹介ページの写真を見栄え良くすることは、より重要になってきているかと思います。

今日は物件写真の撮り方や、どんなカメラで撮るとより良い写真になるかを書いていきたいと思います。

物件写真(室内)の撮り方

まずは一つの部屋の写真を見ていただきたいと思います。

築数十年の古いアパートの一室です。知り合いが購入したアパートの写真をブログ用に撮らせてもらいました。

アパートを探しているお客さんが、この写真を見て良い部屋だなって思うでしょうか?何となく暗く、狭苦しいイメージしかもたないんじゃないでしょうか。

この写真はコンパクトデジタルカメラで撮っています。コンパクトデジタルカメラの中では、不動産業にはもってこいのカメラだと思っていまが、漠然と撮っていただけでは見栄えの良い写真にはなりません。

参考:不動産屋さんの物件撮影に適したデジカメは?2016年夏

下の記事でも書いていますが、室内で撮る際に必要なのは暗い場所に強いカメラであること。そして広く撮れるカメラであることです。

参考:不動産の調査に適したカメラは何だ?室内でも屋外でも使えるカメラを知らべてみた。

暗い場所に強いカメラは、具体的には高感度に強い、明るいレンズである。の2点になります。カメラのどこを見れば好感度に強いの、レンズの明るさとは何かは上の記事を読んでください。

もう一つ、広く撮れるカメラとは広角レンズを搭載したカメラです。コンパクトデジタルカメラはレンズが内蔵式なので、レンズを交換することはできませんが、より本格的に良い写真を撮ろうと考えるならば、レンズ交換式のカメラを買う方が良いです。

どのようなカメラが良いかは後で説明したいと思います。

水平を整え、明るく調整する

同じカメラで、きちんと室内写真を撮ってみました。

どうでしょうか?

先ほどの写真とは雲泥の差だと思います。明るく撮っていることで清潔感も出ていますし、水平をきちんと取って写真にしているので、構図にも安定感が出たと思います。ちなみに写真を撮っている高さは視線よりやや下、150cmくらいで撮っています。女性ではちょうど視線ぐらいの高さかもしれません。

水平の取り方は難しそうですが実に簡単。窓やドアの縦のラインがきちんと垂直になるように写すだけです。

一番最初の写真を少し明るくしたものを再掲します。これが水平の撮れていない写真の例です。

窓枠に注意して見てください。斜めになっていますね。窓枠をまっすぐにすることを意識して撮るだけでかなり写真が変わることが分かったかと思います。

広角レンズで撮る

カメラやレンズを見ると○○mmと書かれていると思います。この○○mmは幅で書かれていることが一般的ですが、小さい数字が広角側(ワイド端)の数字です。上で紹介したオリンパスのtg-4は広角は25mmで撮ることができます。同じオリンパスのTG-870は21mmで撮ることができ、TG-870の方が広角で撮れるカメラということになります。

広角側の1mmの意味は非常に大きく、1mm違うだけで撮れる写真がかなり異なってきます。

また一つ写真を紹介したいと思います。

この写真は14mmというかなりの広角レンズで撮った写真です。どうでしょう?広々として、同じ6畳とは思えない写真になったかと思います。

一番最初に撮った写真とは全然違いますね。

このような写真を撮るにはかなりの広角レンズが必要となり、コンパクトデジタルカメラでは撮ることが難しくなってきます。

私が使っているのが、OM-D E-M5 MarkIIというオリンパスのカメラ。レンズは交換式ですが、室内や高層ビルなど、広い範囲を撮るときに用いているレンズが、「OLYMPUS 超広角ズームレンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO」というレンズです。

レンズを見ると7mm~14mmと書かれていますが、センサーサイズが異なるため統一した指標の35mm換算での焦点距離は14mm~28mmということになります。だから広角側は14mmです。

センサーサイズや35mm換算といった言葉は難しい話になりますし、こと不動産とは全く関係のない話になるので割愛します。

一番最初の写真が25mm、最後の写真が14mm。レンズ性能だけではなくカメラそのものの性能も断然違うことから、もっと写真を大きくしても、「OM-D E-M5 MarkII」で撮った写真はノイズのざらつきも少なく、良い発色をします。

コンパクトデジタルカメラに比べればかなり高額にはなりますが、成約率がアップすると考えれば安いお買い物では?と思います。防滴仕様でもあるので、多少の雨に濡れても壊れることはないのも安心です。

ミラーレスカメラというレンズ交換式カメラの割には案外小さいカメラでもあるので、携帯性にも優れています。

360度のパノラマ写真を撮る

最近増えてきているのが、360度のパノラマ写真で物件を紹介しているホームページです。すごく本格的な機材で写真を撮っているのでは?と思いがちですが、かなり安くそしてコンパクトなカメラで写すことができます。

「ネットでCHINTAI」ではパノラマ写真の特集ページも設けられていました。

写真1枚でお部屋全てがぐるっと確認できる!まるで内見しているかのようです!

参考:希望の街の360度パノラマ写真あり物件を探そう!

実際にどのように映っているのかは、上のリンクなどからご覧になっていただきたいと思いますが、使っている機材はリコーの「RICOH THETA」というカメラです。

画像引用:リコー製品紹介ページ(https://theta360.com/ja/about/theta/s.html)

先端の裏表にレンズが付いています。これで360度のパノラマ写真を撮るんですね。動画も撮影可能ですので、動線を歩いて見せるのも一つの方法かもしれませんね。

 

360°全てを驚きの美しさで描き出す、 ハイスペックモデル。

このカメラで簡単に全天球の360度パノラマ写真が撮れてしまいます。私も持っているのですが、メモ用にパシャっと撮るのもおすすめです。

会社に戻ったときに、室内どうなってたっけ?写真撮ってあったっけ?と確認したいとき、360度のパノラマ写真を撮っておくと、全方向を確認できるので便利なのです。撮影漏れがあありません。

でも専門的なカメラなので、お高いんでしょう?と思いがちですが、4万円を切るプライス。ちょっと高級なコンパクトデジタルカメラを買う値段で買えてしまいます。

遊びでも使うと盛り上がりますし、持っておくと便利なカメラの一つです。

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