不動産鑑定士が不動産実務に役に立つ情報(TIPS)を綴ります

不動産実務TIPS

不動産実務

接道義務。敷地と道路に高低差がある場合の取扱いは?

更新日:

建築物を建てるためには敷地が接道義務を満たしている必要があります。

参考:接道義務とは?敷地と道路との関係により建築物が建てられない場合があります。

では敷地と道路との間に通常の利用が困難な程度の高低差があった場合はどのように扱われるでしょうか?

敷地と道路に高低差がある場合

簡単に図示してみたいと思います。敷地が道路よりも高い場合、逆に低い場合と2とおりが考えられますが、今回は低い場合を例に説明していきたいと思います。

2016-09-06_19h43_36

上のように道路より2mも低く接面する場合、道路から敷地には進入することができません。そのため、道路には接しているものの敷地が建築基準法第43条の接道義務を満たしているのかが気になります。

建築基準法や建築基準法施行令には接道義務に関して、高低差に関する規定はありません。では無条件に接道義務を満たすと考えられるのでしょうか?そうではありません。

そもそも接道義務は、道路が防災活動や避難活動の手段となり、また道路が日照・通風の確保等、生活をする上で重要な役割を担っているために定められた条文です。

ですので、道路と敷地に高低差がある場合は、建築物から道路に通じる避難上有効な通路等を設けなければ、敷地が建築基準法上の道路に接しているとはいえないと通常解されています。

尚、建築基準法施行令及び条例の規定により、敷地内通路を求められている場合を除き、階段や傾斜路(スロープ)の有効幅は2m以上でなくても、避難上支障のない幅員でよいです。

通路の有効幅が2m以上でなくても良いというのは意外な気がするかもしれませんね。接道義務は道路に敷地が2m以上接していることを求めるものでしたので、通路の有効幅も2m以上なければいけないのかな?と考えがちですがそうではありません。

具体的な有効幅については担当部署で確認してもらいたいですが、私が調べていた土地は1.2mの階段が設けられていましたが、1.2mあれば消防士なども十分とおることができるので問題なしという判断でした。

滋賀県の建築基準法取扱基準

上の文章は一般的な文章ですが、特定行政庁により階段、スロープ等の構築物がどのようなものにしなければいけないか定められている場合もあります。

例えば滋賀県では県のホームページで建築基準法取扱基準が公開されています。

URL:滋賀県内建築基準法取扱基準

接道義務については、集団規定(2-1-01~2-3-01)というPDFに記載があり、高低差がある場合の取扱いが次のように定められています。

建築物の敷地が、1m以上の段差をもって接道している場合は、幅員2m以上の階段または勾配1/8以下のスロープを設けること

構造物の有効幅と勾配について定めがあるようですね。

愛知県が特定行政庁となる場合の建築基準法の取扱い

愛知県にも「道路と敷地に高低差がある場合の敷地から道路に通ずる有効な通路等に関する取扱い」というものが確認できました。

2016-09-06_20h42_07

詳しい内容は上のURLから確認していただければと思いますが、敷地と道路との高低差が65cm以上かつ勾配が30度を超えるものを規定しているようです。

まとめ

滋賀県や愛知県以外の取扱いについては、特に調べていませんが私の住んでいる地域では特段明文化された定めはないとのことでした。

参考:第42条の道路の種類。建築基準法の道路を調べてみました。

広告




広告




-不動産実務

Copyright© 不動産実務TIPS , 2017 AllRights Reserved Powered by AFFINGER4.