三井住友トラスト基礎研究所というシンクタンクから「ホテル・物流施設の不動産価格指数」が発表されました。
ホテルや物流施設は取引も活発になってきて、価格動向も気にはなるものの絶対的な取引件数が少ないために価格推移の把握が困難なアセットでした。
三井住友トラスト基礎研究所では、J-REIT開示情報を用いて、オフィス、住宅、商業施設、ホテル、物流施設の用途別に不動産価格指数を推計して発表しています。
グラフからはミニバブルと言われた2007年をピークに色々な全用途の価格指標は悪化。その後持ち直してきて、今まさに上昇の真っただ中と言えるんじゃないでしょうか。
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特にホテルや都心型商業については、価格上昇が著しいですね。ホテルは直近の3年で約65%の価格上昇となっています。2015年(平成28年)地価公示でもインバウンドによる地価上昇地点が多数出ましたが、裏付ける資料となったのではないでしょうか。
先日銀座で坪2億円?という記事を書きましたが、その近辺でも森トラストによるホテル用地で高値の取引がなされていました。
上のグラフに示すとおり、当調査はデータの大多数を鑑定評価(J-REIT)に頼っていますが、鑑定評価は実際の市場価格を求めたものなので、十分に数値の信頼性は担保されているんじゃないでしょうか。
最後に、2015年の数字をみてみると「郊外型商業」の数字だけは下落傾向が見られます。都心への一極集中なんていう安易な言葉で片付けるのは好きじゃないんですが、都心(都会)と地方(田舎)の格差は広がる一方なようですね。