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[書籍紹介] ゼイチョー! ~納税課第三収納係~

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おはようございます。不動産鑑定士のreatipsです。先週末に読んだマンガが面白かったのでその紹介です。

ゼイチョー!納税課第三収納係

ゼイチョー!納税課第三収納係

講談社の発行している女性向けマンガ雑誌「BE・LOVE(ビー・ラブ)」に2016年4号から連載されている「ゼイチョー!納税課第三収納係」ですが、主人公は百目鬼華子(どうめき はなこ)さんという新米公務員です。

この主人公の仕事が徴税吏員という公務員の中でも三大苦と言われる仕事を任されます。徴税吏員(ちょうぜいりいん)という言葉は耳慣れませんが、徴税を担当する市の担当者。というぐらいに理解しておけば問題なしです。

徴税を担当する部署は、ほとんどの公共機関では税務課の中の収税係、収納係という係が職を担います。仕事はというと、名前のとおり税金を取り立てることです。接する市民は税金を滞納している方が多く、滞納者に対して督促状や催告書等による納税の催告、差押や交付要求等の滞納処分、徴収猶予等の納税の緩和措置を行ないながら滞納金を徴収する、などのコミュニケーション能力を必要とする大変なものばかりです。

文章にすると固いですが、徴税の担当って人気がないんですよね。市役所側からしても重要な仕事であるのは認識しているものの、お金を払ってくれない人にお願いするのってすごく大変です。三大異動したくない部署なんて話を聞くと、だいたい入ってくるのが徴税部門です。

市民からしても徴税担当の公務員となんて、なるべく接したくないですよね。税金を何らかの理由で支払うことができない。それなのに「税金を払ってください」と言われても困っちゃいます。最悪の場合資産が差し押さえられて公売にかけられてしまいます。

市民からも嫌われている、公務員の中でもやりたくない。そんな仕事が徴税吏員のイメージだと思います。

さて、マンガに話を戻しますと、主人公と相棒の饗庭蒼一郎の日常の仕事の様子を描く、税金お仕事マンガです。

幸野市役所納税課に勤める百目鬼華子は、クールな見かけとは裏腹に、お客の前で机にペンを突き刺すなど、予測不能な行動も多いマイペースな新人職員。脱力系チャラ男公務員・饗庭蒼一郎とペアを組みワケあり滞納者と毎日本音で向かいあう!

引用:講談社コミックプラス

税金を扱ったマンガって数は少ないんですが、面白いものが多いですね。税金を払えなくなるまでの経緯やその解決法など、ストーリーにしやすいのかもしれません。

ゼイチョー!は女性向けの雑誌に連載されているということで、その他の税金マンガとはちょっと違う気がします。主人公も若い女性で、痛快に物事を解決にしていきますね。主人公の決め言葉が「公務員なめんなよ!」ですからね。テレビドラマにもならないかな?なんて期待しています。

税に携わる仕事にはおススメ

税金に携わる仕事についているなら楽しめるマンガだと思います。国税専門官などの税金を扱うスペシャリストになりたいっていう公務員志望の学生さんにもお勧めできます。

私も不動産鑑定士という仕事柄、滞納整理手続きの公売という一つの局面で、不動産を評価したりして徴税吏員さんにはお世話になっています。

滞納者さんにも色々な事情があるので、その方の自宅を差押え・公売しにお伺いするときはいつも緊張しますね。

ゼイチョー! ~納税課第三収納係~(1) (KCデラックス BE LOVE)

ゼイチョー! ~納税課第三収納係~(1) (KCデラックス BE LOVE)

慎 結
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公売処分は裁判所の競売とは違う

1巻の第二話「和菓子の味」の話の中で、税金を払えない滞納者に対して、自宅兼店舗の不動産を売却をすすめる話がありました。

その中で主人公が提案したのは「裁判所の競売」と「任意売却」でした。任意売却っていうのはその名の通り任意の売却です。不動産屋さんなどにお願いして不動産を売却する方法ですね。一方「裁判所の競売」は債権者がお金を支払ってもらえない債務者の資産を強制的に売却してしまうことですね。

競売を申し立てる債権者はほとんどの場合は金融機関です。住宅ローンや事業のための借金返済ができず、仕方なしに不動産を換価して返済金に充てます。

マンガの中では「競売」という言葉が使われていましたが、税金の滞納でなぜ競売が出てくるんでしょうか?たぶん筆者の間違いで、これは「公売」のことかと思います。

「公売」とは、差押財産を換価する方法の一つで、租税債権者である国・市町村が差し押さえた財産を強制的に金銭に換える処分のことを言います。不動産である場合もありますし、車や骨とう品などの動産が対象である場合もあります。

尚、公売のスキームの中では、裁判所が関与することはほぼありません。

もう一つ突っ込みたいところがあるとすると、係長さんが年取りすぎじゃない?ってことですかね。見た目でいうと50代後半ぐらいなのに係長ってかなり役所の中では使えない部類の人だと思います。

私は不動産鑑定士という民間人なので、実際に徴税を担当する公務員さんからするともっと突っ込みたい点があるのかもしれませんね。

その他の税金を扱った公務員マンガ

徴税吏員にスポットライトを集めたマンガを調べてみました。

トッカン 特別国税徴収官

元は家高殿円の小説で、それが漫画家・テレビドラマ化されたものです。主演は井上真央さんだったんですね。

東京国税局管内の京橋税務署において国税の徴収事務にあたる新人徴収官・鈴宮深樹を主人公とす物語です。読んだことはまだないのですが、面白そうですね。

壁ぎわ税務官

古いマンガですが、学生時代に読んだマンガです。これもテレビドラマ化されていたんですね。主演はいかりや長介さんだったようです。

買ってまでは?という気がしますが、ネットカフェなどで見かけたら是非読んでみてください。面白いですよ。

のうぜい! ~同人作家のための確定申告ナビ~

検索して調べていたんですが、これはハウツー本なのかな?読んだことがないので内容は分かりませんが、元税務署員の方が書かれたマンガのようです。




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