民法を初めて学ぶ上での入門書ってどんなものを読めば良いんでしょうか。
又は学生時代にひととおり勉強したもの、社会人になってまた学びなおしたい。固い本から読み始めるのはしんどいので、簡単に読める入門書は何があるんだろう?
そう悩んでいる方は多いかと思います。
かという私も不動産鑑定士試験もあったので、民法はひととおり学びましたが全体像をざっとおさらいしたいなと思いまして、入門書を探して読み漁ってみました。
同じ様な境遇にある読者さんのおために、どんな書籍が入門書としておススメなのかを紹介していきたいと思います。
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伊藤真の民法入門 講義再現版
伊藤真さんは知る人ぞ知る、司法試験のカリスマ。資格試験予備校伊藤塾の塾長ですね。
私が学生時代からあったこの書籍も2017年9月には第6版が出版されました。
法律を学んだことのない人でも入りやすい最適の入門書だと思います。
法律用語って堅苦しく、独特な言い回しが多いので理解しづらいんですが、何しろ分かりやすさを重点に書かれています。
細かな論点を整理したいのであれば、更なる基本書を読み進める必要がでてきますが、「民法の全体像を把握したい」「基本書にすすむファーストステップとしての本を探している」という方にはぴったりの一冊です。
民法 判例30!(START UP)シリーズ
表紙がかっこよかったので思わず手に取ってしまった本書。
2017年11月に出版され始めたばかりなので、まだ全シリーズが発行されていません。
私もシリーズの3「債権総論」だけしか読んでいませんが重要判例だけに絞った良い入門書だと感じました。民法を学ぶ上では、判例が欠かせないんですが、最重要判例だけを丁寧に解説してくれています。
シリーズ概要
- 民法1 総論 判例30! … 2017.12.20発行
- 民法2 物件 判例30! … 2017.12.25発行
- 民法3 債権総論 判例30! … 2017.11.4発行
- 民法4 債権各論 判例30! … 2017.11.24発行
- 民法5 親族・相続 判例30! … 2017.12.18発行
民法を再復習した。伊藤民法だと簡単すぎるという方には、この判例30!シリーズから読みはじめてもいいかもしれません。
民法(全)|有斐閣
上で紹介した2冊からすると、各段に難易度は高まりますが、民法のエッセンスを1冊に詰め込んだ良書として有名なのが、「民法(全)」です。
2017年に成立した改正民法に対応しているのもうれしいところです。
民法の基本書は「総則、物権、債権総論、各論、親族相続」と、だいたい5冊から成り立っています。上で紹介した判例30!シリーズも5冊ですね。
1冊で民法のエッセンスを学べる書籍は少ないので、1冊で民法を押さえたい!という方には欠かすことのできない1冊です。
民法概論 1 - 民法総則|有斐閣
改正民法対応の入門書として期待しているのが、「民法概論 1 - 民法総則」です。
この記事を書いている2017.11.30現在まだ出版されていないので、当然まだ読んでいないのですが、執筆者は司法試験考査委員も務められていた早稲田大学教授山野目章夫さんなので期待しています。
シリーズの第一巻民法総論だけで400ページにも及ぶので、簡単な入門書かというと、ちょっと疑問は残りますが、入門書を読み終えた後にすすむ基本書としては良いのかもしれません。
先へ進むシリーズとして内田民法
ここまでくると、完全に入門書からはずれますが、入門書で物足りなくなったときの次のステップとしては内田民法はいかがでしょうか。
私は初版のシリーズで全部揃えていますが、この本の良い点は具体的なケースが明示されていて分かりやすいことだと思います。
自説の説明が多いと揶揄されることもありますが、判例・通説なども詳細に説明されています。