3月8日に大阪市が私有地である、浪速区恵美須西3丁目16番街区用地の開発事業者募集プロポーザルにかかる事業予定者の決定を公表しました。
事業予定者は、高級志向なホテル事業・運営で知られる星野リゾートです。
参考:浪速区恵美須西3丁目16番街区用地の開発事業者募集プロポーザルにかかる事業予定者の決定について
私も大阪には住んだことがないので土地勘があまりないのですが、ネットニュースなどを見ていると、星野リゾートの高級イメージとはだいぶかけ離れた地域のようですね。
例の新世界のホテル計画、
回ってきた地図だとちょっと分かりづらかったので
地元民視点でいくつか情報を追加
星野リゾートも思い切った立地にしかけるなぁ pic.twitter.com/i7JNM2zqzX— 月影楼 (@Tukikagerou) 2017年3月9日
確かにgoogleマップを見てみると、通天閣や難波、四天王寺などの観光スポットがまわりにあるものの、新今宮の駅周辺はぱっとしません。
星野リゾートの開発事業の概要
先の市のプロポーザルの資料から土地売買や地域の概要を調べてみます。
地籍:13,909.90平方メートル
用途地域:商業地域
建ぺい率・容積率:80%・400%
事業予定者:株式会社ミナミホテルマネジメント(ホテル運営事業者:株式会社星野リゾート)
提案価格:1,811,111,111円(1㎡当たり130,203円、坪43万円)
坪43万円とは安いですね。大阪の駅前にもこんな地価水準の場所があるのかという感じです。相場と比べて高いか安いかを調べるために、地価公示・地価調査などの公的価格を調べてみます。
周辺の地価相場
駅前には公的価格の指標がありませんでしたが、もう少し北へ行くと、坪80~100万円といったところでしょうか。
坪43万円はかなりお買い得?な気がしますね。
路線価も調べてみます。
路線価と売買価格はほぼ一緒、1㎡当たりで130,000円です。路線価は市場価格の8割水準で決定されているので、路線価からみた市場価格は162,500円。ここに2割のギャップが生じています。
売買価格:130,203円
路線価:130,000円
では、市場価格よりも低廉な価格で手に入れたのかというとそうでもありません。46,000坪という広大な土地なのでそれだけ減価が生じていますし、形状をみると三角形で使いづらそうな土地です。2割のギャップであれば妥当な範囲ではないかと思います。
新今宮駅南側の雰囲気
新今宮駅の南側は治安もあまりよくないようです。それもそのはずで、JR関西本線の北側は浪速区なのに対し、南側は西成区。治安が悪いとよく噂になる地区ですね。
googleのストリートビューでどのような地域かを観察してみます。違法なのか分かりませんが、自転車がたくさん止められています。道の両側に所せましと並べられているんですが、駅利用者がとめているんでしょうか?
道端に座っているおじさん方がたくさんいます。
朝の撮影だからでしょうか?商店街をとおると、ごみもたくさん積まれていました。ごみだけではなく、ぐっすりと道に横たわって休まれている方も...
簡単に駅南口の様子を紹介しましたが、ホテルのできる北口とは全然違う雰囲気のようですね。また、南東に少しいくと、有名な歓楽街飛田新地もあります。
事故物件サイト「大島てる」を見てみても南口は事故物件も多そうですね。刺殺に飛び降り自殺、首つり自殺などさまざまな事故が確認できました。
北口の開発によって南口の雰囲気も変わっていくんでしょうか。地価もどのように推移していくか見どころですね。