サブリース契約とはどんな契約形態なんでしょうか。
登場人物が複数出てくることからやや煩雑になるサブリース契約を簡単に解説してみたいと思います。
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サブリース契約とは
本来は転貸という意味ですが、不動産賃貸においてはサブリース会社が賃貸物件のオーナーから賃貸物件を借り上げ、一定期間、定額または定率家賃を保証する事業形態をサブリース契約と言います。
この場合、家賃はサブリース会社の取り分を覗くと家主(オーナー)への配分は相場より10~15%程度低くなります。サブリース会社が空室のリスクを100%負担する場合には、家主への配分はこれよりも低くなります。
一時金としての権利金、敷金、更新料はサブリース会社が取得することが通例です。一定期間後は協議して契約更新するか否かを決めます。
オーナーにとっては、建物管理や入居者募集といった賃貸経営の煩雑さがなく、定額家賃の場合は空室や滞納のリスクも回避することもできます。またサブリース会社にとっては、賃貸物件を建築するための土地購入や建築費、固定資産税等の負担がなくなり、双方にとってメリットがあります。
マスターリース契約、サブリース契約それぞれの特徴を箇条書きにしてみました。
マスターリース契約
- 最低保証賃料
- 自動賃料増額改定特約
- 長期契約
- 中途解約の制限
サブリース契約
- 最低保証賃料なし
- 自動賃料増額改定特約は少ない
- 2~3年の短期契約が一般的
- 中途解約の制限は小さい
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サブリース契約は、事業委託契約?不動産賃貸借契約?
バブル崩壊後、家賃が右肩下がりになると、オーナーに対する保証家賃についても減額請求の問題が生じてきました。当初サブリース契約は、不動産賃貸借契約ではなく、事業委託契約であることから「借地借家法」に定める賃料減額請求権は認められないとする見解もありましたが、最高裁の判決ではサブリース契約も不動産賃貸借契約であるとし、賃料減額請求権を認めています。