不動産に関わる仕事、建築士や土地家屋調査士、宅地建物取引主任士、や私が業務をしている不動産鑑定士などで欠かせないツールの一つに三角スケールがあります。
三角スケールは形から名称がつけられており、その名のとおり三角形をした定規です。その各面の両側に異なった縮尺の目盛りが付いており、さまざまな縮尺の図面、地図などを読み取る仕事では欠かせない定規です。
3角形の両面に目盛りがついているので、合計6種類の異なった縮尺の図面に一本の定規で対応してしまう優れものなのです。
写真は私が日々使っているものなので、角がすり減ってしまっていますしちょっと汚れていますね。す、すいません...
材質は30cm尺の大きなものは中身が竹になっているものが多いようです。15cm尺のものはほとんどがプラスチックの芯になっていますね。耐久性はそこまで変わらないので気にしなくても良いと思います。
スポンサーリンク
三角スケールの種類、選び方
三角スケールはすべて同じかというとそうではありません。まずスケールの長さが違います。一般的に現場などでも持ち運びがしやすいようによく使われているのは長さ15cmまで測れるものでしょうか。事務所内で大判の図面をよく扱う場合では長さ30cmの長い定規も存在します。
三角スケール選びのポイント
- 縮尺が異なるので注意!
- 材質はお好みで!
三角スケールを選ぶときに一番注意しなければならないのは、6種類の目盛りです。建築士や土地家屋調査士などという仕事ごとによく使う図面の縮尺が異なるので、それぞれに応じた縮尺の三角スケールが売られています。
シンワ測定の三角スケールでは、土地家屋調査士用や建築士用と書かれており、買うときに間違えが少ないですね。
どちらの三角スケールも15cmと30cmが用意されています。事務所用として使うには30cmも便利です。
建築士用と土地家屋調査士用の違い
上の2つの三角スケールの違いは目盛り(縮尺)の違いです。
建築士は建築用の図面を扱うので1/20や1/50などの比較的大きい目盛りにも対応しています。一方土地家屋調査士は公図や建物図面などの土地の図面を測定することが多いので、公図に多い1/500や1/600の縮尺が用いられます。
[table id=57 /]
スポンサーリンク
不動産鑑定士や不動産業者(宅地建物取引士)には土地家屋調査士用がおススメ
不動産鑑定士や宅建士ではどちらの三角スケールが使いやすいでしょう?ともに土地の公図などはよく使う仕事なので土地家屋調査士用があればよいと思います。実際私も土地家屋調査士用のものを愛用しており、建築士用のものは持っていません。
中には1/100、1/200、1/300、1/400、1/500、1/600と100刻みの縮尺の三角スケールも存在します。土地家屋調査士用の三角スケールとの違いは1/250がなくなって、1/400となっている点です。地積測量図や建物図面では1/250という縮尺がよく使われていますので、1/400よりも圧倒的に1/250をよく使います。
私も間違って買ってしまったことがあるんですが、やはり使いづらくて買いなおしました。1/250の目盛りがついているものが良いです。
おしゃれな三角スケールってある?
建築士や不動産関連業者って男が多い仕事なので、三角スケールも無骨なものが多いです。しかし最近は女性も増えてきましたね。建築士なんてデザインも扱う仕事柄かおしゃれな人が多いイメージです。
ではおしゃれな三角スケールってあるんでしょうか?
スポンサーリンク
ワークス松下 三角スケール 15cm
まずはカラフルな三角スケール。スケールが「1/100、1/200、1/300、1/400、1/500、1/600」となっており、ちょっと使いづらいなーって気はしますが、見た目のインパクトは断トツです。
ステッドラー 高精度三角スケール 建築士用
STAEDTLER(ステッドラー)も三角スケールを出しています。ドイツの老舗メーカーですね。私も0.3mmのシャープペンシルなどを愛用しています。
ステッドラーでは建築士用の三角スケールを出していました。ドイツメーカーらしく、シンプルでスタイリッシュな見た目ですね。落ち着いた事務所に似合います。
縮小コピーに対応した三角スケール
図面を縮小コピーすることは多いと思います。特に建築士用の図面は大きいので、A2サイズをA3サイズでコピーすることはよくうちでも行います。
こんなとき縮小コピーにも対応した三角スケールがあります。
見た目も黒でかっこいいですね。でも外見だけじゃなく、注目すべきは目盛りです。
目盛/原寸縮尺1/100とA列70.7%時1/20・1/30・1/50・1/100・1/250
原寸大の1/100を測れるほかに、A版でサイズを一個さげたとき(A2→A3、A3→A4)のための70.7%での縮尺が入った三角スケールです。
スポンサーリンク
もっと薄い三角スケールが欲しいときは?
三角スケールって形状が三角なので厚さがでます。薄いものじゃないと嫌だ!って肩には薄型の羽タイプのスケールもあります。
スケールも「1:75/1:125/1:40/1:50/1:30/1:33.33/1:20/1:25/1:10/1:15」の10種類に対応しています。
三角スケールの使い方、測り方
三角スケールの使い方は簡単。図面に合わせた縮尺の目盛りを測りたい距離にあてて、数字を読み取るだけです。倍率を計算する必要もなく、目盛りがそのまま長さとして読み取れます。
ちなみに、三角スケールの愛称は「サンスケ」でたぶん全国統一です。イントネーションが違うときがたまにありますが、サンスケで通じなかったらたぶんモグリだと考えても良いでしょう。