全角数字と半角数字。どのように使い分けていますか?
私は不動産鑑定評価書という数字が入った文書を作ることを生業としているので、数字の扱い方はどうが正しいんだろう?ということが常々気になっていました。
今回は、全角数字と半角数字の使い分けについて調べてみました。
スポンサーリンク
半角数字とは?全角数字とは?
まずは基本的な半角数字とは?全角数字とは?という説明です。
現在はフォントによって文字の幅が異なることから、一概には言えなくなってしまいましたが、全角文字(全角数字)とは、縦16ドット×横16度っとの正方形の四角に入る文字のことをいいます。
半角とは幅が半分。つまり縦16ドット×横8ドットの文字です。
数字 | アルファベット | |
全角 | 12345 | abcde |
半角 | 12345 | abcde |
全角数字と半角数字の使い分け
全角数字と半角数字はどのように使い分けて文章を作成すべきなのでしょうか?
ルールは存在するのでしょうか。
使い分けのルール
統一のルールとして、全角数字と半角数字の使い分けを決めたものはなさそうです。
ただ所属する組織によっての個別の統一基準は存在します。
統一された全角数字・半角数字の使い分けのルールはない
例えば、裁判所の判決文は全角数字が使われます。行政の公文書などでも全角数字が用いられているものは少なからずあります。
その他、どのような使い分けあがるんでしょうか。
数字(全角・半角)の使い分け例
- 1個800円
- 1個800円
- 1個800円
上に3例を示しましたが、どのように使い分けられているか分かるでしょうか?このように使い分けられています。
数字(全角・半角)の使い分け例
- 全て半角
- 1桁は全角、2桁以上は半角
- 全て全角
裁判所の判決文は3の書き方によって書かれています。
裁判所の判決文は、数字は全て全角
出版社勤務の知り合いに聞いてみたところ、出版社によっても使い分けは異なり、更には書籍や雑誌、新書などの発行部署によっても全角数字と半角数字の取扱いは異なるようです。統一の基準はないんですね。
ただ、一般的には2の「1桁は全角、2桁以上は半角」が多いようです。
行政が書類を作成するためのルールブック「公用文の書き方」にも数字の全角・半角の取扱いについては載っていませんでした。
スポンサーリンク
使い分けの例
内閣府が発表している月例経済報告をよくみるんですが、月例経済報告は「1桁は全角、2桁以上は半角」で文書が作成されています。
確かにこれが見やすいですね。
学術論文では、全て半角数字で書かれます。
また,算用数字は半角文字を用いる.たとえば,「2009年」とはせずに,「2009年」とする.なお,西暦年を表示する以外のときには,3桁ごとに半角の「,」をつける.たとえば,「2,829,600円」.また,小数点を表示するときは,半角の「.」を用いる.
行方市行政文書の使い分けの例
もう一つ、行方市(なめがたし)での行政文書での全角数字・半角数字の使い分けの例を紹介します。
参考 行方市行政文書作成要領
行方市行政文書作成要領 第7条(用字用語)
文書に用いる用字用語は,次のとおりとする。
- 数字は,次に掲げるような場合を除いて,アラビア数字を用いる。
ア 固有名詞 (例) 中央一丁目 三の丸 九州
イ 概数を示す語 (例) 四,五日 五,六千人 数百本
ウ 数量的な意味の薄い語 (例) 一般 一部分 七転八倒
エ 単位として用いる語 (例) 100万 1,200億
オ 慣習的な語 (例) 一休み 二言目 三月(みつき) - 1桁の数字は全角文字で表記し,2桁以上の数字は半角文字で表記する
1桁の数字は全角文字、2桁以上の数字は半角文字での表記と定められています。
スポンサーリンク
入力時の全角・半角の簡単な変換(ファンクションキー)
全角や半角を変換するときは、ファンクションキーを使うと簡単に変換することができます。
全角・半角だけではなく、ひらがな、カタカナの変換も素早く行うことができるようになるので、ファンクションキーは是非覚えておくとよいでしょう。
ファンクションキー | 変換される文字 |
F7 | 全角カタカナ |
F8 | 半角カタカナ |
F9 | 全角英数字 |
F10 | 半角英数字 |
まとめ
私は全部半角数字で書類を作成することが多いんですが、見やすさを重視して「1桁は全角、2桁以上は半角」に変えようか迷うところです。
また、アルファベットは数字の全角・半角に合わせられることが多いです。確かに数字が半角なのに、アルファベットが全角という書類はあまりみたことがありませんね。
その他、数字との関係では数字の前後に空白を入れるかどうかという問題も存在します。