土地を購入するときに検討しなければならない点として、道路が土地のどの方位にあるのかがあります。
一般的には南道路が良いとされていますが、本当に南道路はメリットだけなのでしょうか?
北道路の土地はデメリットしかないのでしょうか?
道路の方位別の土地のメリット・デメリットを説明していきます。
道路の方位について
宅地分譲された分譲パンフレットを見てください。
同じような形状の土地なのに、価格が全然違うことが分かります。
特に高いのは南東角地。北道路の土地は安くなっているんじゃないでしょうか。
南道路の土地
南道路の土地は一般的に良いとされています。良いとされるのは主に日照の問題によるものです。
家づくりにおいて、庭は土地の南側に作られるのが一般的ですが、南側に道路があることによって南側に高い建物が建てられることを制限することができます。
そのため、日当たりがよい庭、明るいリビングを作ることができます。
低層の戸建て住宅が多い地域であれば、南側の土地のメリットは大きいですが、6〜8程度のマンションも多い地域であれば、いくら南側に道路があっても日照を確保することは難しいです。
次にプライバシーの話をしましょう。南道路の住宅ですと庭やリビングが丸見えでプライバシーの面ではやや不安な面があります。
最近では、門扉やフェンスなどの外構工事にお金をあまりかけられない住宅も多いですが、フェンスがないと部屋の中まで丸見えとなってしまいます。
北道路と南道路のメリット・デメリット
北道路であれば、道路と反対側にリビングや庭を設けることになるのでプライバシーの面では北道路の方が利点があるといえるでしょう。
一般的に南道路の土地は北道路の土地に比べて高い価格となります。土地の面積・規模、地域性にもよりますが、新規の分譲団地などでは1割以上の価格差があることもざらにあります。
特に最もよいとされる南東角地の場合は、さらに土地価格が高く、2割以上の土地単価となることも多くみられます。
2000万円程度が標準的な土地価格の地域であれば、南道路・南東角地の土地となるだけで200万円〜400万円の価格差になります。
南か北かで400万円もの差額!その金額で憧れのアイランドキッチン作っちゃう?
200万円〜400万円あれば、憧れのアイランドキッチンにして、家具も良いものを揃えて、などとほかのところにもお金を回すことができます。
では、南道路・南東角地は本当に数百万円の価値があるのでしょうか?
価値というのは人によってそれぞれ異なりますので、これ!と決めつけることはできませんが、南道路だから良い土地だ!と盲目的に考えるのは危険だということです。
次に西道路と東道路の土地について、メリット・デメリットを解説していきます。
東道路・西道路のメリット・デメリット
東道路と西道路はどちらが良いのでしょうか。
東道路
東道路は一般的には西道路よりも良いとされています。
その理由は朝日が差し込むことにより、午前中明るい部屋で過ごせるからです。
しかし逆にデメリットもあります。
建物での玄関の配置を考えた場合、南側はリビングなどに使用したいことから、北東側に玄関を設けることが考えられます。
北東は方位学では鬼門に当たるため、避けられる方も多いです。
西道路
西道路では、東道路で考えられる玄関が鬼門の方角になるというデメリットはありません。
しかし、朝日が差し込みづらいことから、午前中は薄暗くなりがちです。
また、西日が差し込むことにより夕方眩しくなったり、夏には部屋が暑くなるために嫌われる傾向があります。
結局道路はどの方位が良いの?
一般的に良いと言われるものは高価格になります。
安いものには安い理由があり、高いものには高い理由があります。一番大事なのは、それぞれのメリット・デメリットを理解して、自分の好みにあった買い物をすることです。
道路方位については、家の間取りや外構工事によってデメリットを軽減することも可能です。
それは、土地の大きさや、間口・奥行きの長さ、土地の形状によって異なります。
専門家に相談してみるのが一番良いでしょう。
一般的に不利益と考えられている北道路でも明るい部屋を作ることが可能です。日照の問題をクリアすることができれば、プライバシーや車の駐車場の面で、南道路よりも使い勝手の良い北道路の土地にすることも可能です。
まずは専門家に相談を。これがどの方位が良いのかについての回答になります。