似たようで違う言葉、「一致」と「合致」。
ともに「2つのものが合うこと、1つになること」というような意味合いで使われますが、どのように使い分けられるのでしょう?
合致と一致の例文
- 鑑定の結果、DNAが一致した。
- 鑑定の結果、DNAが合致した。
上の例文を考えてみると、一致とはいいますが、合致は使いませんね。
「指紋が一致する」「満場一致」「目的に合致する」「2人の見解が合致する」などたくさんの例が浮かびますが、一致と合致を入れ替えても全て成り立つという訳ではありません。
合致と一致、同じ用法で使われるのかとも思いましたが、やはり違うようです。今日は一致と合致の違いについて調べてみました。
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一致と合致の違い
デジタル大辞泉、コトバンクでそれぞれの意味を調べてみました。
一致の意味
[名](スル)
1 二つ以上のものがぴったり一つになること。くいちがいなく同じであること。合致。「意見の一致をみる」「指紋が一致する」「満場一致」
2 ごく普通の道理。
「気遣ひいたすも―なれば」〈浮・禁短気・四〉
合致の意味
[名](スル)ぴったり合うこと。一致すること。「目的に合致する」「二人の見解が合致する」
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一致と合致の違い
私もはじめは分からなかったんですが、色々調べて行くと違いが分かりました。
合致は抽象的な事柄だけに使い、一致は抽象的な事柄だけではなく、具体的なものについても使われます。一番最初に合致と一致の例文をあげました。
合致と一致の例文
- 鑑定の結果、DNAが一致した。
- 鑑定の結果、DNAが合致した。
この場合、合致という言葉遣いだと変ですね。これはDNAが具体的なものだからです。例えば、「考え」という抽象的なものであれば、一致でも合致でも使われます。
合致と一致の例文
- 二人の意見が一致した。
- 二人の意見が合致した。
べん図で書くと次のとおりです。
一致の方が具体的なものにも使われる分、広く使える言葉といえます。
まとめ
一致と合致の違いをおさらいしてみます。
合致は抽象的なものだけに使われ、一致は抽象的なもののみならず、具体的なものにも使われる
これでみなさん解決できたでしょうか?