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共有名義の土地の売却方法。そのパターン3つを紹介。

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処分が難しい不動産の一つに共有名義の不動産があります。

  • 相続などで父親の土地を譲り受けたが、共有持分だった。
  • 家を建てるときに妻との共有持分にしたが、離婚してしまい、自分の共有持分だけ売却したい

と、共有持分は多く利用されています。

特に相続財産は民法において、「相続財産は相続人の共有である」としていることから、相続の現場では共有不動産はよく出てきます。

この記事では、不動産の専門家である不動産鑑定士が、共有名義の土地をどのように売却したら良いのかを解説します。

共有とは?

まず共有とはどういうことなのでしょうか?

「共有」という単語は一般的なので聞いたことがある人が大半ですが、権利の中身まで知っている人は意外と少ないです。

共有ってどんな権利?

共有とは、複数の人が一つのモノ(不動産)を所有(正確には共有)している状態です。

共有の割合を共有持分といいます。共有持分は登記上は分数で表されており、全ての共有者の持分を合計すると当然1になります。

では、共有持分2分の1とはどんな状態なのでしょうか?

具体的な土地100平米があるとすると、2分の1の50平米(100平米 × 2分の1)の権利を持っているということではありません(左図)。

権利は土地全体(100平米)に及びます。その権利の割合が2分の1ということです。

時間で例えると、1年のうち半分(半年)は私が使って、もう半分(半年)はもう一人の人が使うというイメージですね。今は時間で例えましたが、どのように権利を使うのかは、それぞれ自由です。

共有不動産の登記

実際に登記がどうなっているのかを紹介します。

下の全部事項証明書(登記)の例は、不動太郎が所有していた土地を一部だけ(共有持分10分の1)不動花子に贈与した登記です。

つまり、現在の共有関係は次のとおりです。

  • 不動太郎・・・共有持分10分の9
  • 不動花子・・・共有持分10分の1

共有土地・共有不動産の売り方|3パターン

共有土地(共有不動産でも同じです)はどのように売ったら良いでしょうか。

代表的な考え方は3つあるので、それぞれ解説していきます。

共有不動産の売り方 3つ

  • 自分の持分だけを売却する
  • 分筆してから売却する
  • 全員で土地を売却して、お金を分ける

今回は、上の不動太郎さん(共有持分10分の9)と不動花子さん(共有持分10分1)に登場してもらい、売却を考えているのは不動花子さんとして、不動花子さん目線で考えていきます。

不動花子さんの持分10分の1の売却を考えていくよ!

例えとして、土地の価格は1,000万円として考えていきます。

自分の共有持分だけを売却する

共有持分も権利なので、売却することができます。

難しい用語では「持分権の自由譲渡性」といいます。

つまり、不動花子さんの10分の1の共有持分だけを誰かに売却するということです。

持分の売却は不動花子さんの当然の権利なので、他の共有者(不動太郎さん)の同意は必要ありません。自分の意思だけで売却することができます。

しかし、問題があります。

持分の売却は買い手を見つけるのが難しいのです。不動産業者に頼んでも、専門の仲介業者でなければうまく売却することは難しいです。

持分の売却先としては、全くの第三者を考えるのではなく、まずは他の共有者に声をかけてみるのが一般的です。

この例でいうと、不動太郎さんですね。不動太郎さんに「私の共有持分を買ってくれない?」と頼むのです。

共有よりも所有の方が権利が安定するので不動太郎さんにとっても悪い話ではないはずです。

共有持分の価格はいくら?

共有持分の価格はいくらか?という問題があります。

土地1,000万円の10分の1の持分なので、100万円(1,000万円 × 10分の1)と単純に考えることもできますが、一般的にはもっと安くなります。

「権利の割合は足したら1になるが、価格は足しても1にならない」というのが共有持分の価格を考えるときの大原則です。

難しい言葉では、これを共有減価といいます。

100万円で買ってくれるのは、もう一人の共有者である不動太郎さんぐらいです。

分筆してから売却する

共有者の権利に、分割請求権というものがあります。

民法 第256条(共有物の分割請求)

各共有者は、いつでも共有物の分割を請求することができる。ただし、五年を超えない期間内は分割をしない旨の契約をすることを妨げない。

分割の協議が整わないときは、分割を裁判所に請求することもできます(民法第258条)

土地の場合は、共有持分に応じて面積を按分してしまう方法があります。

この按分方法は、面積だけでなく、価格に応じて分割することもでき、過不足がある場合は金銭で調整することも可能です。

例として、土地面積が100平米だったとしましょう。不動花子さんの共有持分は10分の1なので、10平米(100平米 × 10分の1)の土地に分割します(分筆といいます)。

10平米の土地として登記をすれば、その新しい土地はすべて不動花子さんの土地です。

後は自由に土地の売却をすることができます。

土地の分割のデメリットとしては、分割の協議が難しいこと、または分割には費用が必要(測量や登記の費用)がかかることがあげられます。

全員で土地を売却して、お金を分ける

最後の方法は、全員で土地を売却して、お金を分ける方法です。

不動花子さんが、不動太郎さんに「一緒にこの土地を売却しない?」と相談するのです。

この方法のメリットは時価に近い価格で不動産を売却が可能なことです。

1000万円の土地であれば、1000万円ぐらいで売却することができるでしょう。

1000万円で売却することができれば、共有持分に応じて価格を不動太郎さんと不動花子さんで分けます。

今回の例では、不動太郎さんが900万円、不動花子さんが100万円になります。

契約や決済は、共有者全員で行うことは難しいので、誰かが代表して、他の人からは委任状をもらって契約をするのが一般的です。

この方法のデメリットは、「共有者の間で信頼関係が成立していないと難しい」ことです。

相続トラブルなどで、親戚関係がギクシャクしまったあとでは、「あいつはお金を多く取ろうとしてるんじゃないだろうか」「あんなやつに任せてはいられない!」などと、更なるトラブルを招く可能性もあります。

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共有土地など専門的な知識が必要な売買は、不動産業者を探すのが難しいです。

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特に共有土地は、専門家といえども、不動産業者の価格査定にバラつきがでやすいです。

一番高く売ってくれて、しかも安心して任せられる不動産業者を探すのが大事です。

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後は、送られてきた査定書をもとに、気になる不動産会社と連絡をとりあって、これだ!という不動産業者に売却をお願いしましょう。

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別記事では、家を高く売るためにはどのような準備をすれば良いのかも解説しています。参考にしてみてください。

>> 家・住宅を高く売るためにすべきこと。不動産鑑定士が徹底解説。




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